2018/10/16
このたびの記念事業では、耐震補強工事と共に本堂内陣の御修復も大々的に行われました。しかしながら予算の関係で、嘉念坊上人の御厨子については御修復対象とはなっておりませんでした。そのような中、50年に一度の御遠忌法要を迎えること、嘉念坊上人についても2031年には750回忌をお迎えすることもあり、別院列座職員から廚子御修復の指定寄付の申し出をいただいたことから実施の運びとなりました。
嘉念坊上人の御厨子については、調査の結果、破損が著しいことが判明し、御本尊須弥壇宮殿については「浄水美装」という漆の汚れをふき取る方法がとられましたが、嘉念坊上人については漆を塗り直す、大変手のかかる大がかりな修復となりました。
修復については、小杉ACT(高山市)が請け負い、解体調査の後、現在、木地の修復を終え漆塗りが進められており、12月中には漆塗りが完了する予定です。その後、金箔押しや金具工事が行われ、明年3月3日の嘉念坊上人の祥月命日までには元の場所に安置されることとなります。